KYOSAN CIRCULAR Vol.63 2012

 2012年の表紙デザイン 
インフラと風景の調和

真っ白い雪景色の中、赤い登山電車が坂をぐんぐん登っていきます。可愛い外観からは想像できないほどの頼もしさ。車内では乗り合わせた観光客同士が、もう仲良くなって笑顔を交わしています。どうやら列車には、人の心を弾ませるチカラがあるようです。*
Gornergrat Bahn
Wikipedia
旅立ちのときめき、帰省のなつかしさ、出会いの期待、再会の喜び…心をくすぐる記憶の中に、列車や駅のあるシーンが刻みこまれています。当時と似たプラットホームに立ち、かつての自分を思い起こすとき、私たちの顔は自然にほころんでしまうのです。
Utrecht Terwijde, ¬Vleuten
Wikipedia, StationsWeb
gettyimages, VIRM & Arch
ビルの横を列車が走り抜ける様子は、都会の風景そのものです。大胆なデザインの高架橋を、おしゃれな列車が走っています。まるでコーディネートされたようにお似合いの組み合わせです。次はどんな列車が走ってくるだろうと、楽しみになってきませんか?*
Beatrixkwartier
Wikipedia, mp4
ニュージーランドの首都ウェリントンは市街地のほとんどが丘陵地帯です。このため「ザ・ウェリントン・ケーブルカー」は1902年の開業以来ずっと市民の大切な足となってきました。車両の速度は自転車と同じくらいの15.3km/h(最高速度19.8km/h)。窓からの素晴らしい眺望が観光客の人気を集めています。
Wellington Cable Car
速く走ることを宿命づけられたサラブレッドのような高速列車があります。精悍な姿かたちは、見ている人の心をワクワクさせてくれます。しかし乗客となって座席にくつろげば、そこには眠くなるほど心地よく、ゆったりとした時間が流れています。*
Gare do Oriente
Wikipedia
米国のニューハンプシャー州ホワイトマウンテン国立森林公園は、山と森と水に恵まれた景勝地として人々に愛されています。その観光を専門とする鉄道「コンウェイ・シーニック鉄道」は、古き良き時代を思わせる昔風の列車、景色を眺めながらの食事、多彩なイベントなど、さまざまな趣向で乗客を楽しませています。
Conway Scenic Railroad
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*人々が暮らしている社会のさまざまなところで、京三製作所の製品と技術が、鉄道や道路などのインフラをしっかり支え、安全と安心をサポートしています。